時代に合わせた選択。昔とったきねづか、進化した今がここにあります。

もう一つの実験は人間を対象としました。今回は人間の足を折ることはできませんでした。超音波を用いて、骨量を計測できる器械があり、それを用いて実験を行いました。実験に参加したのは二人の女性です。一人は数十年にわたる水泳キャリアを持ち、若い頃にはオリンピックにも出場した経験があるコーチです。ただし、現在は水泳をせずにコーチ業に従事しています。もう一人は六十歳で、現在も水泳を続けている方で、約一年前から水泳を始めたとのことです。前述のコーチは、週に数回水泳を行っています。二人の体型を比較すると、コーチの方が数十年のキャリアを持ち、オリンピック経験もあるため、当然ながらガッチリとした体つきです。一方で、六十代で水泳を始めた女性は、普通の体型で少し細く、きゃしゃな印象を受けます。
コーチは水泳選手特有の肩の発達が見られ、男性的な体つきです。体重もコーチの方がガッチリしており、重そうに見えました。いよいよ骨量の測定器械が登場し、アナウンサーも「いよいよ測定します」と強調しています。この瞬間はテレビを視聴している人たちにとっても驚きの結果が待っていることを予感させます。視聴者たちは、ガッチリとしたコーチが当然骨が太く強いと考えていたため、結果に驚かれることでしょう。
しかし、結果は予想とは逆で、最近水泳を始めた女性の方が骨が強いことが判明しました。これらの実験結果は私にとっては予測可能でした。私は日々臨床の現場で患者を診ているためです。
理解していただきたいのは、昔トレーニングをしていたからといっても、現在も定期的に運動や歩行を行っていなければ、この実験結果のようになる可能性があるということです。
運動には筋肉強化と同様に、骨格に余分な負担をかけることが含まれます。そして、骨の太さや質にもっと注意を払うべきです。確かに、筋肉ほど目立たないかもしれませんが、骨は常に運動に応じて変化しています。
骨を固定された不変のものと考えているなら、それを改めるべきです。大人の骨も三か月で約20%が代謝され、一年半で完全に入れ替わるほど、骨の細胞は活発に動いています。
骨の質が低下し密度が減少すると、高齢者などでは簡単に骨折が発生する可能性があります。さらに、年をとると背が低くなる原因は、骨量が減少して骨が圧迫骨折を起こしている可能性があります。こうした状態を避けるためには、軽い散歩を習慣にし、重い荷物を持たないように気をつけることが重要です。歩く際の注意点を以下に挙げてみましょう。まず、足首を柔らかく動かすことが重要です。足首に無理な力をかけないようにすると、全身の力がうまく抜けます。階段や坂道、信号待ちなどは避けるべきです。動いたり止まったりすることは、体に衝撃を与えるため避けるべきです。信号待ちの際には軽く足踏みをすると良いでしょう。また、心拍数や呼吸が乱れないように気をつけましょう。自分のペースで歩くことが大切です。歩きながら、仙骨と蝶形骨のバイブレーションの連動を意識してみましょう。これにより歩くことの意義が理解できるでしょう。
良い散歩コースを見つけ、手ぶらで毎日四十分から一時間歩くことが理想的です。これだけで健康が維持できます。
この視点から寝たきりや病気から回復できない理由が理解できるでしょう。何かにつかまらないと立てない人でも、手軽に歩くことの効果を享受し、骨量が増えて回復が促進されます。
「骨量」などの言葉は日常ではあまり聞かれないかもしれませんが、これは健康の確かな指標の一つです。

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