バランスを整える、間脳と脳下垂体のパワー

自律神経の中枢がある間脳。間脳を介して自律神経に影響が及ぶと、一般に知られる自律神経失調症が発症します。
自律神経失調症にはさまざまな症状が現れます。頭痛、めまい、疲労感、不眠、不安、四肢の冷えなどがその一部であり、精神的な側面にも影響を及ぼすようです。
また、脳下垂体は、間脳底に位置し、身体のほとんどの腺を制御する重要な腺です。その直径は1〜1.5センチ程度であり、甲状腺や生殖腺、副腎など、全身の重要な機能に関与します。
「眉間の光、尽十方を照す」という仏教の教えは、脳下垂体と全身のホルモン腺の重要性を表しています。
脳下垂体が分泌するホルモンには成長ホルモン、子宮収縮ホルモン、抗利尿ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、生殖腺刺激ホルモン、副腎皮質刺激ホルモンなどがあります。特に、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)は副腎皮質ホルモンの分泌を促し、脳を活性化し、覚醒させ、一時的に記憶力を高めると同時に、ストレスを軽減し、体の不調やリウマチ、神経痛にも効果があると言われています。
また、脳下垂体後葉ホルモンの一つであるパゾプレッシンは、長期的な記憶の定着に関与するなど、脳下垂体の役割は非常に重要です。脳下垂体の機能低下による症状には、体力の低下、精神的な力の低下、栄養失調、各腺の機能低下などがあります。また、さまざまな精神的症状も見られます。時には早期老化や性機能の低下、月経異常や脱毛なども生じることがあります。
副腎皮質刺激ホルモンの異常分泌により、副腎にも異常が生じます。この場合、副腎皮質ホルモンの分泌が不足するため、合成ホルモンの投与が必要となります。しかしこれらの合成ホルモンには副作用が伴うことが多いため、注意が必要です。長期間の使用により、本来の副腎機能が低下し、顔の腫れや異常な毛の生え方などの症状が現れることがあります。

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