この磁石の回転により、磁気モーメントが発生し、起電力が生じます。この起電力は整流子を通して検針計のふれとして検知することも可能です。そして、この電気的なインパルスが骨の細胞に伝わると、磁気的なバランスを失った部位の細胞が反応し、神経を介して全身に情報が伝わります。
神経を通じて伝達されるこの情報は、筋肉の微細な緊張反応や弛緩反応を引き起こし、これを読み解くことで生体磁場の異常を検知できます。ペンシルを使って仙骨を刺激し、足の長さの変化から反応を読み取ります。
この場合、仙骨は二十の部位に分けられ、どの部位がプラスとマイナスのペンシルに反応したかを見ることで、仙骨の変位を正確に把握できます。こうしてリーディングを行うことで、仙骨に有効な調整を施すことが可能となります。
この磁気に対する反応は、仙骨以外の骨にペンシルを使って刺激を与えても生じます。例えば、頸椎でも同様の反応が得られますが、頸椎を調整するとリーディングが消えます(つまり、調整が必要ないことを示します)。そして他の場所でリーディングを行うと新たな結果が現れます。このことから、頸椎への調整が他の箇所に波及効果を及ぼさないことがわかります。一方で、仙骨を調整すると全身が一斉に調整され、他の部位を調べてもリーディングが出ないことがあります。
この事実は、仙骨が全身に直接影響を与えることを最も明確に示しています。
このリーディングのテクニックを確立するためには、三万回以上のテストを行い、全身との相関を検証し、厳密な技法として確立しました。
磁気によるリーディングと仙骨の調整は、私個人の技術にとどまるべきではありません。この二つの技術を世に広く理解してもらうために、私たちは組織を立ち上げました。
幸いなことに、この取り組みにはカイロプラクティックの専門家や現代医学の医師から多くの関心が寄せられ、今ではその波及効果が静かに広がっています。
真理の普及は静かながら着実です。私は世界中の人々が仙骨を中心とした健康観を一日も早く認識することを切に願っています。