宇宙の至る所において、磁気の存在が確認されています。磁気を遮蔽する実験が行われることもありますが、どれほど外部の電磁波を遮断しても、磁気がゼロガウスの状態を作り出すことは不可能です。これは磁気が宇宙がまだ水も土も空気もない原初の状態から存在している、根源的なエネルギーであるからです。
聖書において、天地創造の第一日に神が「光あれ」と仰った「光」が、磁気であると解釈することもできるでしょう。
宇宙の生成、発展、進化はすべて、磁気のエネルギーによって実現しています。
もし磁気が失われれば、すべての物体は即座に解体・消滅してしまいます。地球上の動物、植物、鉱物、そして私たち人間も、大きな磁気の影響を受けています。
最近では昆虫や鳥が体内時計を持っていることが知られ、その本体になる構造は体内の磁気感覚であることも分かってきました。
子供時代、私はレースバトが盛んで、ハトを少しだけ飼ったことがあります。ハトを遠くまで運び、放すと人よりも先に巣に帰る様子が面白く、よく飛ばしました。
ハトは放されると、必ず上空を大きく一周してから帰る方向を確認し、一直線に帰っていきます。その姿を見ると、なんとも言えない気持ちになります。
帰宅後、ハト小屋でハトが帰ってきているか確認すると、帰ってきたハトはくちばしを水差しに突っ込み、ゴクゴクと水を飲む姿が愛らしかったです。
最近ではレースバトに関する興味深い実験も行われています。ハトに小さな磁石を首に巻き付け、ハト小屋から離れた場所で放すと、ハトは通常よりも多く上空を回り、最終的には小屋とは異なる方向に飛んで行ってしまい、帰らなかったという結果が報告されています。
この実験から、ハトの帰巣本能は生体磁気に関連しており、ハトが磁場の影響を受けることが確認されました。他の金属や物質を首に巻き付けても同様に帰ってくることが確認され、これは重量などの影響ではなく、磁場の影響であることが実証されました。
ハトは目隠しをされ、数百キロ離れた場所から放されても正確に目的地まで帰る能力を持っています。その眼球は、近くの敵や餌に適応するためだけでなく、大空を飛び回りながら地域の磁場と自身が住んでいる周囲の磁場の違いを瞬時に識別する能力に進化しています。